義理父の場合・4・ 義理母の場合・6・
義理母は手術が成功し、歩行器で歩く訓練もし、杖があれば家の中くらいは問題なく歩ける状態でしたが、いざ退院というときになって、不安になったようです。
病院のよろず相談に、転院できるところがないかと相談するも、
「入院前に家に帰ると言っていたので病院からの転院の紹介は間に合いません。あとはいったん家に帰られてホームなどの検討をしてみたらどうですか。」
と言われたそうです。
病院に言われるとうりです。
よく考えもせず、家に帰るとアンケートに回答したようなので。大事なことですから、ちゃんと下調べをして、家族にも相談してもらわないと困りますが、小姑様と決めたようでした。
そして、よくわけがわからないうちに、退院、帰宅。
「おじいさんが家に帰ってきても、面倒見るのは無理だから、おじいさんにはまだ帰って来てもらったら困る。」
あらら、そう来ましたか。
実際、義理母の状態は、退院直後ですし、歩くのがやっとです。
お風呂すら、自力では入れません。
どうしたものか…。
食事などは入院前にご飯やおかずを冷凍保存し、買い置きの食べ物も十分用意はしてありましたし、私たちは一緒にいますから。
それに小姑様がこんなことを言ってましたっけ。
「食事の支度くらい自分でさせればいいよ。動けないわけじゃないし、それもリハビリだから。それに、食べ物持って行ったって、まずいとか口に合わないとかって捨てるだけだし。」
小姑様は、管理栄養士で、料理が得意なので、それでも、食べないから。と言われるわけで。私が色々するのも気になるかもと思い…。
で、義理父ですね。
主人と私は毎週日曜に面会に行ってたわけなんですが、義理母も退院したので一緒に行くと思ってたんです。
「私は行きたくないから、行かない。」
頑なに、行かない。全然行かない。結局、退院してから一度も行かなかったんです。
「ばあさん、元気か?」
義理父はどう思っていたんでしょう。退院してきたら家に帰れると思っていたのに、面会にさえ来ない。かえってきてとも言わない義理母のことをどんな風に思っていたんでしょう。
年末、主人が、義理母に言いました。
「お正月くらい、おじいさん、一時帰宅したらどう?みんなで面倒見れるし。」
母の答えは
「ベッドもないし、私が自由に動けないから、無理。」
義理父がホームに入って3か月。
「もうね、私も、大変なのよ。そろそろ家に帰るか、そっちの近くのところに移るか考えたら?」
そう来ると思ってました。小姑様。
義理父はホームで話す人もできて、少し歩くようになって、私たちも毎週面会に行くのに慣れてきて、そんな頃。
そして、コロナ。
ホームに面会にも行けなくなり、とにかく一旦家に帰るという話が出来上がっていました。
義理母はなぜか泣いていました。
「おじいさんのホームの人が、私のことをひどく悪く言っている。おじいさん、家に帰りたくないのは、おばあさんが怖いからだって。」
話はどんどん、ややこしくなっていきました。
私たちは、もう、何かを言うのも疲れていました。
とりあえず、よかったのは、金銭面での余裕が、義理父、母にあったこと。それに尽きます。
こんな、話ですが、覚書なのでもう少し続きます。